中小企業のいろいろな悩みを解決するために作られた作戦室が、 このブログ「頑張れ中小企業」です。
中国の賃金上昇と生産拠点の移動
 長年商社で海外取り引きに従事し現在、日本香港協会理事長を務める南船北馬氏によると、中国の広東省でさえ1日12時間労働で、月給600~700人民元(8000円~1万円弱)という条件での工員集めは、難しくなっているとのことです。
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 福建省や上海地域でも起きている工員不足の原因は、インターネットの普及などで、情報収集ができるため、全国レベルで賃金・待遇比較ができるようになったからだと言います。また宿舎は空調機完備とか食事に果物付きといった待遇改善競争が起き、日系企業や地元企業、台湾系や香港系企業も加えて工員の引き抜き合戦も起きています。そのため大量輸出・労働集約型の産業、特に欧米の繊維産業はインドやベトナムなど投資環境が向上している国に生産基地を分散しつつあります。
 生産拠点の分散と共に、考えるべきもう一つの視点は、安い賃金を求め生産拠点を移動するという経営スタイルで、企業活動を続けていても未来があるのだろうかということではないでしょうか。確かに工業国として、かつては国内においても賃金の安い地域へ生産拠点を移してきた歴史が日本にはあります。そのようにして企業は利益を確保してきたわけです。しかし今、それだけでは激しい競争に生き残るのが難しくなってきている現実を既に多くの日本企業は認識していると思います。
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※写真はスワニーの三好社長
 かつて香川県の手袋メーカー(株)スワニー(資本金1億7400万円、従業員61人)という会社を取材したことがあります。香川県は日本最大の手袋産地として有名な地域ですが、かつては大阪が手袋の生産地だったそうです。しかし、安い賃金を求め、対岸の四国香川県に企業が移ってきました。それが今、韓国、中国へと生産拠点を移し国際競争を戦っています。三好社長は、利益が薄く競争が激しい手袋以外にも事業の柱を持ちたいと、付加価値を価格に上乗せできるカバン業界に参入。試行錯誤の末、取っ手を押して運ぶことで、杖代わりになる杖カバンを開発しました。決して現在、売り上げの柱となっている手袋業界から撤退しようという訳ではありません。しかし日本企業である限り、下げきれないコストの壁がある。そのため競争に絶えきれなくなった場合に備えて、縁あって参入したカバン業界という異業界で実績を作ろうとチャレンジしている訳です。このスワニーの姿勢には学ぶべき点が多く含まれているのではないでしょうか。
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 長年商社で海外取り引きに従事し現在、日本香港協会理事長を務める南船北馬氏によると、中国の広東省でさえ1日12時間労働で、月給600~700人民元(8000円~1万円弱)という条件での工員集めは、難しくなっているとのことです。
2005/06/21(火) 13:48:30 | 中国へ行こう